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卒業おめでとう

 3月9日土曜日に6年生が卒業しました。

 まっすぐな思いを自分の言葉で表現した一言発言、美しく自然体な立ち居振る舞い、涙あり笑いありのあたたかな空気感・・・6年生のよさが滲み出た卒業式でした。
 また、参列した在校生(3〜5年生)の態度も立派で、皆で気持ちよく6年生を送り出すことができました。

 今日からは5学年での生活になります。
 空っぽになった靴箱を見ると寂しくなりますが、それぞれ新たな道へと向かう卒業生の皆さんを心から応援しています。(校長)


卒業式式辞(一部抜粋)

(前略)

 皆さんは、よく学び、よく遊び、よく笑う学年です。そして学校が大好きで、そのことを言葉や態度にして伝えられる素直さと、互いを認め受け容れ合う大らかさをもっています。最高学年としての1年間は、皆さんのそうした姿が学校全体を明るく照らしてくれました。

 振り返ると、皆さんの六年間の小学校生活にはさまざまな出来事があり、決して順風満帆というわけではありませんでした。その最も大きな出来事が、2020年から始まった新型コロナウィルス感染症による影響です。ちょうど4年前、皆さんが2年生だった頃、世界規模で拡がったこの病気によって、社会全体と私たちの日常、そして皆さんの小学校生活も、大きく揺さぶられました。毎日学校に通って友達や先生と一緒に過ごすこと、声を出して笑い合ったり歌を歌ったりすること、これまで当たり前にしていたことが、突然、できなくなってしまったのです。
 この大きな出来事によって「当たり前のようにある平穏な日常というものが、いかに有難いものか」ということを、皆さんは体験を通して知りました。そして、日常を維持し、或いは取り戻すためには、多くの人々の支えや働き、努力があることも目の当たりにしたことでしょう。今、コロナにまつわる問題は収束しつつありますが、視線を日本国内—例えば大地震による被災地、さらには世界—例えば戦争・紛争に苦しんでいる国や地域に向けるとどうでしょう。「平穏な日常」「平和な世界」というものは、ただ当たり前に「ある」ものではありません。人々の手によってつくり上げ、守り、或いは取り戻すという努力なくしてはできないのだと、皆さんは想像力をもって理解することができるはずです。
 今年の卒業生の皆さんが書いた大空作文や、先ほど述べられた一言発言には、「感謝」の思いが多く表されていました。こうした「感謝」の思いや、皆さんの「学校が大好き」という思いは、コロナで日常を揺さぶられた体験と、そこから得た深い学びの先にあるもののように思えてなりません。

 ここで一つ思い出してほしいのは、修学旅行で訪れた天龍寺で、精進料理をいただく前にお坊さまがして下さったお話です。「目の前にあるこの食事は、多くの人の努力と自然の恵みがあるおかげである」と、「感謝」にまつわるお話がありましたね。しかし、そこで終わりではなく、こうも話されました。「その恵みをいただくに値することを、あなた自身はしてきましたか」。戒めともとれる、鋭い問いかけです。
 この問いは、小学校初代校長・丸山丈作先生の「諸々ノ恵ミヲ忘レズ、常二善イ事ヲ行ウ」という教えに通じるものです。あらゆる恵みに気付き、感謝するとともに、それに報いるよう行動していかなければならないということです。丸山先生の教えから生まれた小学校の四つの目標「健康・感謝・親切・努力」は、最後が「努力」になっています。私たちは、「健康」「感謝」「親切」という土台を積み重ねながら、常に自分自身を成長させ、他者のために働き、よりよい社会のつくり手となるという、より高い次元での「努力」を続けていかなければなりません。

 小学校を卒業した後も、「健康・感謝・親切・努力」の目標を胸に置き、時間をかけてじっくりと、自分という人間に磨きをかけて下さい。そして、一人ひとりが自分らしい形で花開かせていくことを、心から願っています。

(後略)

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