卒業生が語るトキワ松の魅力
9月14日(土)学校説明会では多くの方々にご来場いただきありがとうございました。今回の説明会では、今年も二人の卒業生が素敵なスピーチを聴かせてくれました。
林ゆきのさん(大学2年生/平成28年卒・61回生)は、トキワ松で過ごす12年間の中で「ひと」が大好きになったというお話でした。
人見知りで恥ずかしがり屋だった幼少期。小学校入学後、友達との出会いや日々の生活・学習を通して少しずつ視野を広げ社交性を身につけていったこと、さまざまな行事体験(特に、自分たちで計画を立て実行した鎌倉フィールドワークや、はじめは緊張しながらも農家さんの温かさに心ほぐされた自然体験教室)のことなど、当時の写真を披露しながら話してくれました。
小学校卒業後は、大好きなトキワ松でもっと学びたいとトキワ松中学高等学校へ進学。校内外の会議・イベント・ボランティア活動に積極的に参加し、幅広く活躍しました。現在は、聖心女子大学現代教養学部人間学科で人の心理と社会の動きの関連性を学び、より良い社会づくりの参画を目指しているそうです。
「トキワ松にいたからこそ、〈ひと〉が大好きになりました。周囲から〈明るい!友達大好き!何でも全力で取り組む!〉と言われる今の自分の性格や今大学で学んでいることは、トキワ松での生活が原点になっています」と林さん。清々しさとエネルギーに溢れたスピーチでした。
美馬明日人さん(歯科医師/平成20年卒・53回生)のスピーチのタイトルは、「トキワ松学園は素敵だ。」
小学校時代の思い出は、友達と一緒に「隠れ鬼」やサッカーに夢中になったこと、昆虫が好きで校庭にさまざまな虫を見つけていたこと…等々。運動会で行った横浜美術大学のグラウンドに赤とんぼが飛び交っていた光景は、今も鮮明に覚えているそうです。
続いて、「美馬少年、トキワの松の木の下に散る」と題し、5・6年生の児童会選挙にまつわるエピソードが語られました。〈5年生で副会長選挙に出馬したが、結果は落選。子ども心に「自分はもう学校に行けないのでは?」と思うほど大きなショックを受けたが、クラスのみんなはいつもと変わらず普通に接してくれて、気がつくと立ち直っていた。そして、6年生の会長選挙では立候補した親友の応援弁士を務め、見事当選を勝ち取ることができた。〉—この体験を振り返り、「〈人の失敗を笑わない〉というあたたかさが教室の中に当然のものとしてあって、そうした学校の雰囲気、友達や先生の優しさが自分にとって救いになり、その後の原動力になったのだと思います。」と美馬さん。
最後に、創立者三角錫子先生、そして元担任でもある私の言葉を引用しながら、「トキワ松の安心感のある環境の中で、まずは隣の友達とよい関係をつくることが、広い世界に出て自分らしさを発揮できる土台になるのだと思います。昔からの校風を大切にしながら新しいものも柔軟に取り入れている今のトキワ松は、とても良い学校だと思います」と、母校に力強いエールを送ってくれました。おまけとして、歯科医師として来場の皆さんに歯の健康のためのアドバイスも添えられました。
「トキワ松のためなら喜んで!」と二つ返事でオファーを引き受け、母校愛とユーモア溢れるスピーチを披露してくれたお二人。ご来場の方々にトキワ松の魅力をお伝えするだけなく、私たち教職員にも深い喜びを届けてくれました。ありがとうございました!(校長)