第72回演劇教育夏期大学
「第72回演劇教育夏期大学」(主催:日本児童劇作の会)が本校を会場に開催されました。
演劇教育夏期大学は、演劇または演劇的手法を通して、子どもたちの主体的な表現を引き出すこと、想像力・創造力を育むこと、他者とイメージを共有し協力すること…それらを仲間とともに体験的に学ぶ2日間のワークショップです。
参加者は主に小中学校の教員やそのOBOG、教職を目指す学生さんで、学校現場での実践を踏まえながら参加者同士で話し合い交流しながらつくり上げていきます。
基調提案では、千野隆之会長から「私たちの日々はドラマやストーリーで彩られているからこそ生きる喜びや楽しさを感じることができる。学校にもドラマやストーリーが絶対に必要。こうした活動が子どもたちの自由でのびのびとした感情や表現を引き出し、共同で行うことでよき関わり合いをつくり、生きる力を育んでいく」というお話がありました。
活動は、「脚本をつくる」「劇をつくる」「関係をつくる」の3つの分科会で行います。
せっかくの機会ということで、アフタースクールで登校していた児童に声をかけ有志によるミニ見学ツアーを行いました。「夏休み期間中、全国の先生たちはこんな風に勉強しています」(研修会の例としてはやや独特かもしれませんが…)と解説しながら各分科会を回ったところ、ゲーム実習に参加させてもらったり、先生たちのミニ発表を見せてもらったりと大サービス。まとめの発表会の見学では、観客だったはずが「お客さん役」として急遽舞台に上げられるというサプライズも!
また、いつの間に憶えたのか廊下ですれ違うと「ちのさん」「もっちー」「ノグチッチ」(ニックネーム)…などと声をかけたり、ハイタッチしてもらった手を大事そうに見つめていたりと、参加の先生方と仲よくなっている姿も見られました。
偶然の出会いからあたたかな時間をプレゼントしてもらえた子どもたち。これも夏休みの醍醐味かもしれません。
日本児童劇作の会は、新任時代からお世話になり私の教職人生の育ての親ともいえる歴史ある研究団体です。現在私が行っている劇遊びの授業は、この会での学びがベースになっています。
豊かな出会いと学びに満ちた一大イベントを今年もトキワ松にお迎えできたこと、そして、参加の方々が醸し出す心地よい「気」で校内が満たされたことを、とても嬉しく思います。(校長)