電話番号

電話受付 8:00~17:30(平日)

03-3713-8161 (代)

校長ブログ

GALLERY

校長ブログ

「原爆先生」の特別授業

 6年生を対象に、「7000℃の少年」と題した原子爆弾に関する90分の特別授業を行いました。講師は〈原爆先生〉こと池田(まさ)(のり)さん(NPO法人原爆先生代表)。これまでも何度かトキワ松にお招きしている方です。

 授業は、池田さんの実父・(よし)(ぞう)さん(当時17歳)の体験を元にした語りと映像で進められ、後半は原爆に関する知識を学んでいきます。

 冒頭、物音一つ立てられない緊張感から始まった授業。6年生は食い入るように話を聞き、90分間集中を切らすことはありませんでした。途中休憩時も子どもたちは言葉少なで、「こわいね…」とつぶやく姿も。心が奥深く揺さぶられているのが伝わってきます。エンディングでは、被爆直後と現在の街並みの写真が次々と映し出されましたが、次代を担う子どもたちにバトンを渡すというメッセージが込められているそうです。

 これまで数多くの学校を回り、2000回もの授業をされているという池田さん。この授業について、「〈伝える〉のではなく〈伝わる〉ことが大事。自ら知りたくなるように相手の興味を引き出すことを心掛けています」と話されました。〈原爆〉〈戦争〉〈平和〉といったテーマを全面的に出すのではなく、事実を示して関心をもたせる。そうすることで、自ら調べ自らの問題として考えるようになる・・・日頃の学習にも通じる、示唆に富むお話でした。

 授業後、6年生が書いた感想を一部抜粋してご紹介します。(校長)


・いきなりこのような爆弾が落ちて来て、生活していた日常がくずれてしまうことが起きてしまうのが怖いです。原子爆弾によって普通の建物だったものが世界遺産になるほどに変わってしまうものであると気付いた。原子爆弾の威力が原爆雲にも表れるとわかった。原子爆弾によって人が一瞬でいなくなってしまうほどであり非常に恐ろしくこれ以上同じような被害が増えなければよいと思った。(男子)

・原爆はさいあくだと思いました。なぜなら人を殺すからです。しかもひどい殺されかたです。原爆先生の父が軍に送られた年れいは17才。ぼくの兄も17才で、17才で軍に行くのは若すぎると思います。90分は長いと思っていたけれど集中しすぎていっしゅんに感じました。(男子)

・一番しょうげきのあったことは、リトルボーイの大きさと爆発の大きさです。大きさは約3.12mで約4tというありえないぐらいの重さをおとされたことにすごくしょうげきを受けました。そして、爆心地点から600m上で爆発して、その真中の温度が100万℃、その200m先の温度が7000℃ということなので、町は3000℃の光線をあびたそうです。真下にいた人たちはかげだけがのこり肉体だけ消え去りました。そのすがたをみて、わたしは、自分が死んでしまったのかもわからない人々たちがとてもかわいそうで、すごくかなしかったです。(女子)

・原爆は直接浴びたら死んでしまうのは確実だし、家の中にいても皮ふがとけてだめになってしまうだけでなく、運よく生きていても、原爆病にかかって死んでしまうことがこわいと思いました。いま、イスラエルで起こっている戦争に原爆が使われたら大変なことになると思います。あと、原爆が太陽よりも熱く、鉄も一しゅんでとかしてしまう温度になることがおどろきました。(男子)

・原爆先生の授業を聞いて、私はそれほどまでに原爆が悲さんなものだとは思っていませんでした。さらに原爆についてくわしい話を聞き、そのむごさにこれはくりかえしてはいけない事だと改めて実感しました。ひがいが大きくなる事を予そうして計画しているのを聞いた事が一番悪しつだと思いました。(女子)

・お話を聞いていたらなんともいえない気持ちになり、見ていられなくなりました。原爆は現実ではありえないひ害を与えるのでもうにどと使ってはいけないものだと思いました。「7000℃の少年」の意味も分かりました。(男子)

・私がとくに「えっ」と思ったところは、広島平和記念資料館にある原爆をおとされた後の人々の模型を見た義三さんが、「こんなきれいじゃない」とぼそっとつぶやいたところです。実際に見た人だけが言える言葉だと思いました。私は写真で模型を見ただけでもう、痛々しく思いました。実際に見た義三さんはどんな思いで見ていたのでしょうか。(女子)

・原爆先生のお父さんが実際に体験したお話では、原爆が落とされる前に、ドラムかんの後ろにいたおかげで助かったということがとても奇せきなことが起こったんだなと感動しました。また、被害者の遺体を運ぶとき、顔がこちらの方を向いてきたというお話にはとても怖かっただろうなと思いました。原爆先生のお話を聞いて、こんな被害が大きい原爆は、もう二度と、どの国にもこのようなことのないようにしてほしいと思いました。(男子)

最新記事一覧

月別アーカイブ