電話番号

電話受付 8:00~17:30(平日)

03-3713-8161 (代)

校長ブログ

GALLERY

校長ブログ

校内研修会 ~先生たちの勉強会~

 3年楠組担任・入野美沙先生の授業(総合)を題材に校内研修会を行いました。講師として、昨年度に続き渡辺貴裕先生(東京学芸大学教職大学院准教授)をお招きし、ご指導をいただきました。
 
 授業前、教室に先生たちが次々と集まると、子どもたちは「先生たちがみんな来た!」とそわそわ。入野先生はすかさず、「この間の授業参観ではみんなが主役だったけど、今日はどちらかというと入野先生が主役だから。ごめんね。」とみんなを笑わせます。
 授業のテーマは、『チョコレートのひみつ ~Fair Tradeはなぜ必要?』。3年生が年間で取り組むSDGs学習の二つ目の題材です。この日はその1時間目。
 まず、3年担任二人がココアやチョコレートを食べたり飲んだりしている写真が出され(みんな爆笑!)、どちらも原料がカカオであること、カカオ生産にまつわる国同士のやりとり(貿易)があると知ることから授業が始まります。そして、〈フェアトレード〉を学ぶ前段階として〝貿易ゲーム″を行い、「公平」「不公平」について考えていきます。

 ゲームを楽しみながらも、さまざまな思考や疑問が浮かぶ様子の子どもたち。「言葉をよく知っているね」「アンテナをよく張っているね」「いいところに気付いたね」「上手に説明してくれたね」…。肯定的な声掛けとともにちょっとしたつぶやきも聞き逃さない入野先生。そして終盤、「これって、不公平だよね」というキーワードを見事にキャッチ。「私たちが普段何気なく手にする商品の背景には、〈フェア〉ではないやり取りがあるのかもしれない」と感じたことが、次回の学習へと繋がっていきます。

 授業後は、先生たちの振り返り勉強会です。はじめに、グループごとに授業に対する気付きや感想をシェアしていきます。また、渡辺先生のご提案で貿易ゲームの一部を先生たちも体験。実際にやってみることによって、子どもたちの反応に対する見え方もまた変わってきます。さらに、子どもたちの発言や反応で印象的だったことを挙げていき、それに対する授業者の思いや意図についても再検証していきます。そして、 
・子どもたちを傍観者的に見るのではなく、内側に入り、自ら体験してみる(=中にくぐってみる)ことにより、子どもたちの見方や感じ方が見えてくる。
・子どもたちの発言や反応をみんなで振り返ることにより、授業中に起きたことへの解像度を高くして見ていく。
…これらのことと授業者の思いを関連づけることによって、授業への考察を深めていくことができる、というアドバイスをいただきました。

 昨年度に続きご指導下さった渡辺先生。振り返りのキーワード〈中にくぐる〉〈解像度を上げる〉、そして「授業について語り合うのは楽しいこと」という先生のお言葉をさらに実感できた、有意義な学びの時間となりました。
 渡辺貴裕先生、そして素敵な授業を見せてくれた入野先生と3年楠組のみなさん、ありがとうございました。(校長)

最新記事一覧

月別アーカイブ