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5年生の俳句(1学期)

5年生の俳句(1学期)

~<吟行とカメラ>~

 今年度の校長俳句授業3回目は、5年生。いつもなら、朝礼台にボードと筆記用具をもって集合するのですが、今回の持ち物はiPad。校庭に散らばっている句材をまずはiPadで写真を撮って、それから教室に戻って句を作ろうというものです。

 俳句の世界では、日常の生活を詠む日常句の他に、どこかに出かけてその土地のことを詠む吟行句というものもありますが、校庭に出て句を作るのも言わば〝吟行〟みたいなものです。俳句を作る現場で、一般的に禁じられているのがカメラによる句材の撮影です。なぜなら、写真の方に気を取られて、自分の五感でものを見ようとすることがおろそかになり、上辺だけの句になってしまう恐れがあるからです。

 今回は、高学年でもあり、せっかく一人一台、写真機能付きのiPadを持っているので、あえて句材の写真を撮るということをやることにしました。大人の把握の仕方や感覚と、今の子供の把握の仕方や感覚とは違うかもしれないとも考えているからです。

 校庭での子ども達は楽しそうに、いろいろな句材をiPadで撮っていました。夏空、夏雲、枇杷の実、紫陽花、プラタナス、雑草、一年生の朝顔の本葉、池のメダカ、鉄棒。果たして、この活動が作句においていい結果を導いたかどうかの判断は難しいですが、子ども達は写真を撮ることによって夏を感じ、大方の子は写真を撮ってから俳句を作る方法がやりやすかったようです。

 以下、今回の俳句をいくつかクラス毎に紹介します。

(松組)育ちゆく夏の晴天プラタナス
入道雲ソフトクリームああ食べたい
夏の日をキレイにあびる木がキレイ
日光浴びたくましくいる若葉かな
初夏なのにジメジメ太陽浴びている
元気あり本葉が光るアサガオね
日の光ささやく緑汗しらず
夏の日にメダカ反射し楽しそう
夏の空太陽ひかり皆元気
あじさいの色あざやかさ顔負けだ
びわの実がきれいな色に熟してた
青い空入道雲がかがやいた
 
(楠組)夏の雲陰日なたとが相撲取る
夏が来た楽しいことをやりたいな
あじさいの花をさかせるバケツみず
木の陰に笑顔届ける日の光
太陽が緑に照らすプラタナス
あじさいが梅雨の前より照らしてる
校庭を色づかせるよびわと葉が
桜の木緑がしげり影になる
夏がくるとりもおまつりにぎやかだ
アジサイは暑さにつよいお花かな
草をぬくまるで源平合戦だ

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