4年生の俳句(1学期)
~<〝孤高〟の活動>~
今年度の校長俳句授業は、4年生が一番手です。朝礼台にボードと筆記用具をもって集 合した4年生。いつもなら少し話をしてから銘々が散らばって、校庭に句材を探しに行くの ですが、今回は年度の始めということで、どんなところに俳句の材料が散らばっているのか を私と一緒に回って確認することにしました。
まずは朝礼台のすぐ後ろの水飲み場の水道。蛇口の様子、ホースの様子などを確認。次に、 桜の木、サッカーゴール、畑の前のまだ青い楓の木。畑には桑の実の一部がほんのり色を付 けていました。それから、アスレチック、鉄棒、その横の二つの池、砂場、松の木、ウサギ 小屋など。どんなものもよく注意してみると、新たな発見があるものです。
みんなで回った後は、今度は一人でもう一度見に行き、五、七、五に整える活動です。こ こからはものをじっと見つめて、言葉を紡ぎ出すという〝孤高〟の活動です。この時の意欲 と粘り強さが自分らしい俳句を生みます。
教室に戻った4年生はできた俳句をもう一度見直し、私に提出します。OKがもらえると、 今回は俳人協会という団体の「全国俳句大会ジュニアの部」の投句用紙に書き写しました。 俳句コンクールに出すためです。最後は黒板に自分の作品を書いて、みんなで全部の俳句を 鑑賞して授業は終了です。
以下、今回の俳句をいくつかクラス毎に紹介します。
(松組) |
太陽はわかばをいつもてらしてる アブラムシちっこいのでも力持ち 集まってクワの実集団トゲトゲだ 木のかげがフワッと風に流される アブラムシ立入りきんしキャベツの葉 あおもみじ木かげを見るとおちつくな すいどうの水がしたたるすずしいな ケヤキの木ガラスに反しゃわかばかぜ 花がちるう月の桜もわか葉だよ かえでの葉水に落ちたらきれいだな なつおちばひらりとまってゴールイン わかばかぜさらさらといいリラックス |
(楠組) |
くわの実がまだ緑色待ち遠しい 夏だから池のポンプがいばってる プラタナス春のおわりにスズメバチ クワの実が大きくなってはじけそう 夏近しくもひとつない青空だ プラタナス樹皮がめいさい自然アート ハルジオン池のふ近にぐんせいし てつぼうが人のぬくもり待っている 春ぎくの花はひそりとひかってる ハルジオンどぐだみの葉にかこまれた 風ふけばことりがうたいわかばがおどり 松の芯あと一センチで落下する くわの実が赤から黒へデザートに 運動会コロナと人の対決だ 運動会バトンにやどる責任感 一年生無邪気な走り転びそう 運動会勝ったらすぐに大さわぎ 暇だった出番少ない運動会 運動会花の香りが目立ってる 1年生走るすがたが秋の日だ |