公開授業〈劇遊び・特別編〉
11月25日(土)、学期に1回行っている校長授業〈劇遊び〉の特別編を行いました。
題して、表現活動ワークショップ「みんなで楽しむ表現遊び・劇遊び」。私が所属する研究団体(公社)日本児童青少年演劇協会主催の〈第8期 演劇教育ファシリテーター養成講座〉とのコラボ企画であり、参加型の公開授業です。
校内で参加者を募ったところ、児童・保護者合わせて60名以上ものエントリーが!お休みの日の午後、1時間の授業のためにこんなに集まってくれるとは…嬉しい限りです。さらに研究会サイドから約20名の(公立私立教員及びOB、演劇の実演家やファシリテーター、大学院生など)の参加者が加わり、活気溢れる会となりました。
授業は約45分ずつの2部制で行いました。いつもの劇遊びの授業と違うのは、クラス・学年が混ざり、保護者の方々や研究会関係者(遊びや劇が大好きな大人たち)も加わるということ。一緒に手遊びをしたり、じゃんけんをしたり、みんなで大きな円をつくったり、表現クイズを出し合ったり…子どもも大人も一緒になって、まるで一つのクラスができていくようでした。
授業のクライマックスは「ミニミニ劇場」。子どもと大人をシャッフルしてグループをつくり、与えられたお題をジェスチャーで発表できるよう相談します。その様子を見てみると、みんなで顔を寄せアイデアを出し合っていたり、いろいろ動いてみながら試していたり、子どもたちが主導権を握って大人に指示していたり…どこも真剣かつ楽しそうです。発表では、どのグループもオリジナリティとチームワーク抜群で、観客からは笑いや拍手、「なるほど!」という声が上がります。発表を終えて客席に戻る時、子どもも大人も「やりきった…!」というキラキラした笑顔を見せてくれました。
授業後の研究会では、活動の意義について考えながら感想交流を行いました。
劇遊びを通して、一人一人がもつ創造力や表現力、主体性が引き出されること。他者と交流し、協力し合って一つのものを創り上げること。その喜びや楽しさをみんなで共有することでさらなる意欲が生まれること。人と人とが関わり合う〈遊び〉は子どもの人間的成長に不可欠であり、そのための〈しかけ〉をつくるのが劇遊び(演劇教育)であること。こうしたことを参加・体験をもとに確かめ合い、さらには「学びの基本は遊びから」「楽しくなければ学校じゃない!」という参加者からの名言もあり、そうした価値観を私たちが共有していく重要性についても話し合いました。
また、トキワ松の子どもたちや保護者の方々の雰囲気も話題に上り、「みんな素直でのびのびとしていて、普段から楽しそう」「心とからだがひらかれている」「子どもも親も先生も自然体」「学校全体がいい雰囲気」…などなど嬉しいお言葉の数々をいただきました!
今年度から始めた劇遊びの授業ですが、今回の企画を通し、新たな希望と活力をもらいました。ご参加の皆さま、ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。(校長)
<保護者の方々からいただいたご感想>
・子供達がワクワクしていてとても楽しそう表現したり考えたりしていることがとても微笑ましく、一緒に参加できた事で楽しいことは勿論、更に癒されました。色々な表現を考え、見たりする事で豊かな感性を引き出せて素晴らしい授業だと思いました。上手な表現に大笑いする場面も多々あり、充実した時間を親子で過ごさせて頂きありがとうございました。(母)
・子供と一緒に考え楽しむ機会はとても貴重だと思いました。子供の発想力のユニークさも感じられて大変面白かったです。大人と比べるとこんな見方をしているのだと気付かされる点も多かったです。(ミニミニ劇場で演じた公園の様子など)またこうした機会をお願いします。(父)
・大人も子どもも一緒にひとつのお題について考え表現する最後のグループワークが難しくもあり、楽しかったです。息子も終了後、「楽しかったー!」と言っておりました。自分の役割を一生懸命表現し、拍手をもらえて達成感と嬉しさがあったのだと思います。トキワ松の、〝子どもたちをアプローズ(喝采)の中心に″を感じた時間でした。(母)
・(前略)子供達が想像以上に生き生きと活動していて、教室中に笑顔が溢れていました!娘は幼い頃〝ごっこ遊び″で誰かになりきるのが大好きだったので、私も‶ドラマ教育″には以前から興味がありました。こういった表現遊びで、心にも脳にも良い栄養をいただけて、本当にありがたく思っています!娘もまたぜひ参加したいと言っておりますので、次回の開催を親子ともに心待ちにしております!(母)